2023 SUPER GT第6戦 SUGO レースレポート（結果のお知らせ）

2023 AUTOBACS SUPER GT Round6　SUGO GT 300km RACE
(2023 SUPER GT 第6戦 SUGO)

■レース概要
開催場所：スポーツランドSUGO
開催日：2023年9月16日(土)～17日(日)

■オベロン スポンサーチームの結果
・GT500

＜9/16 予選＞
前戦までの暑さからうって変わって涼しく感じてしまうSUGO 、未明にかけての雨はコースを濡らし曇が厚く日差しのない土曜の公式練習はウエット宣言のもとスタート。路面温度も25℃と久しく目にしていない数字ですが、持ち込みのセットに決勝の確認や予選のシミュレーションと短時間で決断が求められていきます。路面が乾いていくにつれ走行にも熱が入っていきました。このなか走り始めから好感触だった#17 Astemo NSX-GT、＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT、＃96 K-tunes RC F GT3の３車。中でも＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは順調にセットアップが進み午前の走行では僅差の2番手タイムを出すまでにまとまり予選に期待が高まりました。
午後の予選直前に雨がコースを濡らしますが開始前にはほぼ上がってしまうも雲は厚いままという最初の組は非常に判断の難しいコンディション。Q1A組は全車ウエットタイヤでコースインしますが＃96 K-tunes RC F GT3は早めにタイムをまとめQ1突破、しかし＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは最初のアタックの最終コーナーで挙動を乱してしまいます。水がはけていく中痛みやすいウエットタイヤでの連続アタックは難しく想定よりタイムが伸びずQ1敗退、決勝は18番手から。
続くQ1B組はドライとウエットに判断が分かれました、＃30 apr GR86 GTはウエット組ですがコースが急速に乾いていきドライタイヤにはかなわずQ1敗退、決勝は23番手から。
その後ドライとなったGT500のQ1では#17 Astemo NSX-GTは朝からの好調のままに3番手、燃料リストリクターが1ランク絞られているにもかかわらずQ2ではコースレコードを記録しますがライバルも負けておらず予選は3位となりました。 ドライ路面のGT300Q2は＃96 K-tunes RC F GT3が一番時計を記録、距離の短いSUGOで2位に0.6秒の大差をつけてポールを獲得、高木選手は現役最多タイに再び並ぶ１４回目のポールポジションとなりました。

＜9/17 決勝＞
非常に沢山の観客がいらっしゃった決勝は、雨こそ降らないまでも日差しを遮る厚い雲で蒸し暑いと言えるコンディション、路面温度は33℃と低めを示しています、タイヤ選びに影響は出るでしょうか。300km84周で争われる決勝は１回のピットインが必須です。
日曜のウォームアップでもトップタイムが出ていた#17 Astemo NSX-GT、13時30分にスタートすると序盤を３位キープ、33周目ピットインしてドライバー交代を含むフルサービスを受けますが素早いピット作業でアンダーカット（素早いピット作業でコースに戻った際に順位を上げること）に成功、４番手実質トップでコースに復帰。バックマーカーを抜くタイミングも良くギャップを大きく広げた37周目、ピットロード入り口付近のコース上で大きなトラブルが発生しSCからの赤旗中断。勝負権を持つ車は絞られましたが後続とのギャップが無くなり振り出しにもどりました。
約1時間後に再開すると52周目１台に抜かれ実質２位にポジションダウン、しかし#17 Astemo NSX-GTは離されることなく食らいつき、むかえた終盤残り8周となる76周目ホームストレートでライバルを抜きトップに立つと一気にスパート。ジリジリとギャップを広げて逃げ切りトップでチェッカーを受けました。しかしレース後の車検でスキッドブロック（車体裏側の前後方向に付く板状の部品、路面に擦れる部分は木製。スピードの抑制が目的）の厚み規定違反があり不合格、局所的に削れている部分が有ったためでチームとしても想定外の出来事でした。しかし残り２戦対策を施し現状の高いポテンシャルを信じてチャレンジします。

ポールからスタートした＃96 K-tunes RC F GT3は２位以下を引き離しながら周回を始めますが５周目あたりからタイムが鈍りはじめ、防戦一方ですがトップを堅守。20周目に２位へ下がりますがそのままのポジションで25周目にピットイン、フルサービスを受けコース復帰、順調にポジションを回復していき赤旗中断が解除された時点で7位、ピットを終えた中の実質では２位。45周目には４位に浮上しますが50周目ごろからタイヤが苦しくなってきて徐々にポジションを落とし、一時は11番手までダウンしましたが終盤まで粘り強く走り最後には9位にポジションを上げてフィニッシュ。その後上位のペナルティで8位となりました、この週末を通して充分な手応えを感じていたようですがタイヤが僅かにコンディションに合わなかったのかも知れません。しかし決勝中にファステストを記録できる程のポテンシャルを持つとなるとさらなる上位が現実的になってきます。

＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTは幸先良くオープニングラップで1台抜いて17位で帰ってくると11周目には16位に浮上しかしそこから中々順位が動きません、単独走行ではスピードを発揮できますが混戦の中、特にSUGOのような抜きにくいコースは難しい様子です。タイヤも苦しくなってきた26周目ピットに戻り、素早いピット作業で２台を抜いて19番手でコース復帰しますが10周ほどたったところで赤旗中断があり仕切り直し。しかし不運なことに中断時の車列の中の位置が悪く17番手だった＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT以降が周回遅れとなり上位進出は難しくなりました。レース再開後は15番手まで浮上しますが後方から来た車に接触されタイヤにトラブルが発生し22位まで後退、チェッカー後に21位が最終順位となりました。走り出しこそ良かったですが、何か歯車がずれてしまったようなとても悔しい大会でした。こういう時こそしっかり振り返り自信をもって次戦に臨みたいところです。

後方からのスタートとなった＃30 apr GR86 GTはオープニングで一つポジションを上げますが、11周目序盤のごちゃついた状況の中で前を走る車に接触してしまいフロントスポイラーを破損。ピットに戻りますが当たり所が悪かったようで修復に意外と思えるほど時間を要し、コースに復帰したのは赤旗終了のタイミングでした。まずは接触によるペナルティを消化した後本格的な走行にうつります。次戦を見据えたセットに変更しており走行データを確認、タイムは上位と遜色無く貴重なデータを得られました。フィニッシュは受けましたが完走扱いには１周足りませんでした。流れに乗れないまま終わってしまった週末ですが、既に前向きに次戦にむけて動き出しています。

GT500は予選から決勝へ#17 Astemo NSX-GT と争い、終盤は２位攻防を守り切った#8 ARTA MUGEN NSX-GTが今シーズン初優勝。
GT300は#18 UPGARAGE NSX GT3が、ゴールライン直前でスローダウンした#52埼玉トヨペットGB GR Supra GTを追い抜き優勝かと思われましたがレース後の車検で不合格、#52埼玉トヨペットGB GR Supra GTが優勝しランキングトップに躍り出ました。

第６戦も応援ありがとうございました。波乱のレースとなりましたがルールとして受け止めるしかありません。今回は全体的にギヤが上手く噛み合わなかったようでしたが要所要所で光る物がありました。これを磨き上げ次回の10/14~15オートポリスにぶつけて欲しいと思います。この大会はサクセスウエイトが半減されるので、混戦の続く2023シリーズですが、さらに白熱した争いになるのではないでしょうか。オベロンのサポートチームの活躍にご期待下さい。応援よろしくお願いいたします！

■公式リザルト
https://supergt.net/results/index/2023/Round6
#17 Astemo NSX-GT レポート
https://www.real-racing.jp/?p=13460
＃96 K-tunes RC F GT3レポート
https://www.as-web.jp/supergt/992712
＃60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTレポート
https://www.as-web.jp/supergt/991716
#30 apr GR86 GTレポート
https://www.as-web.jp/supergt/992860