ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 第2戦 FUJI S耐 5時間レース

■レース概要
開催場所:富士スピードウェイ

開催日:2023年5月26日(金)~5月28日(日)

■オベロン スポンサーチームの結果
・ST-1

#2 シンティアム アップル KTM 予選1位※ 決勝1位

※ピットレーン速度違反のペナルティで決勝はクラス内でグリット降格(決勝は2番手、総合7番手からスタート)

今回のスーパー耐久は大きな変化がありました、3月にシリーズパートナーのHankookの工場火災の影響でスーパー耐久用スリックタイヤの準備が不可能になりました、したがって24時間レースの開催も危ぶまれる事態でしたが2024年以降のパートナーとして内定していたブリヂストンが、急遽タイヤ供給を決定、ST-4、ST-5はSタイヤの対応となりますがその他は新しいスリックタイヤで24時間レースをできることになりました。ST-1クラスは今大会よりブリヂストン製スリックタイヤを使用します、レースウイークからの切り替えとなりますがどのチームも同じ条件での挑戦となります。
また、記者会見では100周年を迎えるルマン24時間レースの会長がスピーチし、スーパー耐久ではすでにテスト参戦している水素エンジンなどをルマン24時間レースでもクラス設定にむけて進むことが発表されました。環境とモータースポーツの共存についてスーパー耐久とルマンが同じ方向性を持つことがあらためて確認されました。
今回の24時間レースについてドライバーのルールとしては、Aドライバーの最低走行時間15%の3時間36分 、また3時間を超える連続運転は不可、走行後は2時間の休憩を推奨 一人の最大走行時間は12時間。また富士特有の話としては、トラブルでピットまで戻れない車はリペアエリアに運ばれ、修理後レースに復帰することができること、20時間経過までにピットもどり10分間のメンテナンスタイム消化の義務などがあります。

5/26予選
決勝スタートが土曜なので金曜に予選が行われました。大きなトピックとして木曜からブリヂストンのスリックタイヤに切り替わり、車両とのマッチング作業が行われましたが基本的にはハンコックと思ったほど違いは無いようでしたが、温まりが非常に早くアウトラップから直ぐにグリップのピークに達しそこからの落ちは穏やかで乗りやすい印象のようです。新しいパッケージで臨んだ#2シンティアム アップル KTM の予選はAドライバー(アマチュアーまたは60歳以上)がBドライバーを上回るタイムを記録し、合算タイムでライバルの#47 D'station Vantage GT8Rを上回り予選1位を獲得、しかしこの際ピットロード制限速度(50km/h)違反があり決勝のグリッドは#47 D'station Vantage GT8Rのすぐ後ろからスタートすることになりました。C、D、Eドライバーも共に好タイムを記録し明日の決勝も好ペースが予想されます。

5/27~28決勝
レースウイークを通して好天が続き絶好のレース日和、午前のウオームアップでも#2シンティアム アップル KTMの好調は揺るがず15:00のローリングスタートを迎えました。24時間らしく慎重に周回を重ねていきますが10分とたたないタイミングで#47 D'station Vantage GT8Rをとらえトップに立つと徐々にギャップを広げていきました。1スティント(コースに出てから次のピットインまでの間隔)は35周前後160kmあたりを目安にし、タイヤは毎回ではなく2スティント毎の交換、ドライバーはダブルスティント(2スティント連続走行)で勝負所と考えた夜間の前半は3スティント連続走行で集中的に周回しました。
最初のピットインこそタイミングの違いで1位を入れ替えましたがその後は#47 D'station Vantage GT8Rにトラブルがあったこともあり徐々に周回差が付いていきます。しかし順調かと思われた21:50分頃#2シンティアム アップル KTMが緊急ピットイン。右フロントカウルに接触跡がありましたが応急リペアとタイヤ交換ですぐにコースにもどすことができました。
24時間レース自体は比較的スムーズに進んでいましたが深夜帯が近づくにつれトラブルが起き始め0:00頃にコース上で車両火災が発生30分程SC(セーフティーカー)その後3:30頃にも大きなアクシデントがあり再びSCから赤旗中断、ちょうど#2シンティアム アップル KTMピットに戻りメンテナンスタイムを消化しているタイミングで、ロスタイムは最小限に留まることになりました。この赤旗はコース整備のため午前5時まで続きました。
残り10時間でレース再開、夜が明けてからは大きなトラブルなくレースは進みましたが終盤を目前に#2シンティアム アップル KTMはフロントブレーキが最後まで持つか不安を感じたため残り2時間の時点でピットに戻し、念のためブレーキローターとパッドを交換。ライバルには充分なマージンを築いていますが油断せず万全を尽くします。その後は交換が功を奏してか順調に走り切り15:00に無事チェッカーをうけ24時間レース3連覇を達成しました。

総合優勝はST-Xクラスの♯14 中升 ROOKIE AMGが一時はラップダウンされるも終盤追い上げ、残り23分ついに逆転するとそのまま劇的な優勝を飾りました。

第2戦応援ありがとうございました。予選から順調にプログラムを進めることが出来たため何事もなく優勝できたように見えます。しかし実際は細かいトラブルやアクシデントの芽はありましたが、なんとか問題を大きくすることなく無事にチェッカーを受けることが出来ました、次回は7/8~9のSUGOでの3時間レースです。今回に比べればスプリントに感じてしまいますが次回も応援ヨロシクお願いいたします!

公式リザルト
https://supertaikyu.com/race/files/result/2023/2023r2_fin.pdf
公式チャンネル
https://supertaikyu.com/media/index.html

ST-1決勝Rd-2 Fuji

PosNoTeamCar NameDriverLapTotal Time
22Ksフロンティア KTMカーズシンティアム
アップル KTM
井田太陽/加藤寛規/吉本大樹/高橋一穂69424:01’06.372
147D'station RacingD’station Vantage GT8R星野辰也/織戸学/浜健二/JAKE PARSONS65724:02’12.335