ENEOS スーパー耐久シリーズ2024 Empowered by BRIDGESTONE
第2戦 NAPAC 富士SUPER TEC 24時間レース

■レース概要
開催場所:富士スピードウェイ
開催日:2024年5月24日(金)~26日(日)

■オベロン スポンサーチームの結果
・ST-1(予選 5/24・決勝 5/25 15:00スタート 5/26 15:00ゴール)

#2シンティアム アップル KTM予選総合6位 3:30.925(A+B合算タイム)
決勝460周 総合50位

富士で復活したS耐の24時間レースは今年7回目となり、この時期のファミリーやライトなレースファンをも取り込んだアウトドアイベントとして定着した感があり、三日間の延べ来客数は昨年より15.4%増の54,700人と過去最高を更新しました。コアなファンだけにとどまらない、クルマを取り囲む文化の一つの形として発展していくのが楽しみであり応援していきたいイベントです。
このレースに#2シンティアム アップル KTMは昨年までにST-1クラス3連勝中で、今年はライバル不在の中ですが総合順位や自身の過去最多周回を目指して、この国内有数の難関レースに挑みます。ちなみに前身となるS耐での24時間レースは1994年から15回にわたり十勝で開催されており、最後の総合優勝はST-1のPETRONAS SYNTIUMがサポートするBMW Z4でした。

<5/24予選>
イベントやSDGs的な開発などとしての側面が強調されがちではありますが、レースとしての24時間は決して甘い物ではありません。S耐の他の6レース合わせて26時間なので1レースでほぼ1年分走るイメージです。当然車両やドライバー、メカニックにかかる負担はおおきく、したがってまずはノートラブルで完走することが目標となります。開幕では燃料ポンプトラブルがあったこともありいつも以上に慎重な姿勢でレースウイークのスケジュールを進めました。晴天で絶好の観戦日和となった予選日は8クラス59台が3グループに分かれて各ドライバー15分間のタイムアタック。#2シンティアム アップル KTMはAドライバー、Bドライバー共に6番手、合算タイムは僅かに昨年のタイムに届きませんでしたが予選は総合6位となりました。今回のレースはアマチュアのAドライバー、Eドライバーを含む5名のドライバーで決勝に挑みます。2022年の733Lapを超えられるでしょうか。
予選 渡邉エンジニア :ライバルがいないので、なんとも言えないのですが順調ですね。比較対象がないので、何かをどうしたとか、車のバランスをこうしたとか、そういうのが正直言えない状況です。去年ベースで、唯一違うのは相手がいないので、安全な方向に車を実は持っていっていて、タイヤがタレてきても安全に乗れるような車のセッティングとか、どっちかというとタイムを一発出しに行くというより、かなりそっちの方向で、もうちょっと詰めていく感じです。あとはトラブルの予兆がいくつかあるのが心配なところがあって、前回のSUGOもトラブルがちょっと出ちゃったので、まだちょっと100%解決できていないかな、って気がしています。ちょっとおっかないかな、まだ。(総合で、どこまで行けるか?)いや、何とも言えません。できるだけ僕らはノーミスでレースを完遂するってことが、今回の目標という感じですね。

<4/25~/26 決勝>
前日と変わって曇り空の下スケジュール通り15:00にレースがスタート。多くの上位チームがプロのBドライバーから走り始める中、#2シンティアム アップル KTM はAドライバーがハンドルを握ります。スタート直後から一周110秒を切る安定したペースで走行。途中上位クラスがペナルティを受けたため5位を走る場面もありましたが開始1時間を過ぎた34周目1回目のピットストップは給油のみで7番手でコース復帰。第2スティントは36周走り70周目にピットイン。ここではフルサービスにドライバー交代もして停止時間は約1分。およそ1スティント1時間、35周前後が基準になりそうです。しかし上位クラスは1周105秒〜110秒あたりで1スティント40周は走るようなのでノートラブルが重要です。しかしコースに復帰するとトラブルの連絡が。どうやらクルマが真っ直ぐ走らない様です。直ぐにピットに戻りトラブルシュート、中々原因の特定に辿り着かず問題と思われる部分に対策をしては直ぐにピットに戻ってくるのを7度繰り返し、その間デフやステアリングラックの交換などの大手術を経て0:30にようやくレーシングスピードを取り戻します。ナイトセッションにはいってからの雨が日を跨ぐ前に強くなりコースはすっかりウエットコンディション。この時間耐はプロドライバーが中心のスケジュールで昼間と変わらないタイムで周回を重ねます。夜明け前には雨も上がり明るくなってくるとともに路面状況はどんどん良くなっていきました。#2シンティアム アップル KTMは朝方にメンテナンスピットを実施、ブレーキパッド・ローター・タイヤの交換、ブレーキダクトの調整、油脂類の補給やクリーニングに費やした時間は7分半。走行を再開してからはいたって順調に周回を重ね50位までポジションを戻しましたが、フィニッシュが見えてきた1時間56分トラブルが再発しピットイン。残り時間から判断しチェッカーを優先することとし、終了4分前にコースに出ると満身創痍ではありますが460周目のフィニッシュラインを通過し無事24時間レースを走り切りました。

Bドライバー 決勝 加藤選手
真っ直ぐ走らなくなったのは、たぶんパワステだと思うんですけど、まぁ最後までハッキリしないんですよね、なんとかリセットできたけど、どうなんだろう。まだ、分からないです。でも、症状を直せてからはちゃんと走れていて。けどこれも耐久レースの醍醐味ですよね、困難な状況でも克服して走り続けられるという。それに、今回はいろんな所でトラブルは起きていたけど、大きな事故もなかったし、みんなチェッカーをけっこう受けられたこともあって、いいレースだったんじゃないかと思っています。

総合優勝は、残り5時間の時点で満を持してトップに立った#1中升 ROOKIE Racingが終盤のライバルの追い上げを振り切りチェッカー、富士24時間レース総合連覇となりました。

長時間にわたり応援いただきありがとうございました!いままでにないトラブルに振り回された感がありますが最後まであきらめず困難を克服しチーム力を発揮できたのではないでしょうか、ここからのシーズンの闘いにご注目下さい。第3戦は7/27~28オートポリスでの5時間レースです。昨年はST-1クラスの開催がなかったため2年ぶりのコースが楽しみです、引き続きの応援よろしくお願いいたします!


公式リザルト
https://supertaikyu.com/race/files/result/2024/2024r2_fin.pdf
公式チャンネル
https://www.youtube.com/@supertaikyutvstaitv5599

チームレポート
https://www.as-web.jp/domestic/1087995


PosNoTeamCar NameDriverLapTotal Time
12シンティアム アップル KTMKTM GT-XIDA TAIYO/加藤寛規/吉本大樹/小林崇志/高橋一穂46024:02’28.156