ENEOS スーパー耐久シリーズ2025 Empowered by BRIDGESTONE
第3戦 NAPAC 富士24時間レース
■レース概要
開催場所:富士スピードウェイ
開催日:2025年5月30日(金)~6月1日(日)
■オベロン スポンサーチームの結果
・ST-1 #2シンティアム アップル KTM
| 予選 ST-1 1位 総合7位 3:28.971(A 1:44.409+B 1:44.562合算タイム)(曇り/ウェット・ドライ→ドライ) |
| 決勝 ST-1 2位 総合39位 472周(雨・曇り・晴れ/ウェット・ドライ) |
ここまでの2戦をパーフェクトなレース展開で連勝している#2シンティアム アップル KTMにとってシリーズチャンピオンのために重要な富士24時間レース。なぜならこのレースはポイントが通常のレースより多く1位で45p、2位でも35p。つまり優勝を狙うのは勿論ですがノーポイントは避けねばならず、スピードだけでなく完走(コース上でチェッカーをうけ、クラス優勝車の70%の周回数をクリア)を求められる難しいレース。
長時間ゆえの天候やアクシデント・トラブルのリスクを最小にしつつ、スピードと耐久性に優れるライバルの前でのフィニッシュを狙うチャレンジングな一戦。ちなみに#2シンティアム アップル KTMは24時間レースを4連勝中、このレースの難しさは肌で感じて居ます。
今回もリペアエリアが設定されており、コースから引き上げられたトラブル車両はここで応急処置をほどこし自走でピットに戻れればレースを継続できます。ただ露天のスペースなので天候によっては作業の難易度が上がります。
このレースからウエイトハンデは40kg、子供を一人乗せているような感じですね。
<5/30 予選>
決勝が土曜スタートなので予選は金曜に行われます。ちなみに今年は金曜から終夜ゲートオープンでキャンプのお客様は2泊できるようになりました。#2シンティアム アップル KTMはドライバー5名体制となり練習走行でセッティングと慣熟が行われました。直線の長い富士ゆえライバルのスピードは脅威ですが、タイヤの理解は一日の長があるようで昨年よりタイヤの使い方が良いとの話しです。アマチュアドライバーらも安定して好タイムが見受けられ仕上がりは順調のようです。
前夜からの雨は午前中に上がり、ウエット宣言は出されていましたが午後の予選はドライコンディションで行われました。決勝レースが長いので予選順位の重要度は低くなりますが、ポールポジションの2ポイントは取りに行きたいところです。風が強く気温が低めの難しいコンディションの中Aドライバー予選ではライバルを1秒以上上回る好タイム、Bドライバー予選ではライバルに0.14及びませんでしたが合算タイムでST-1クラス1位、開幕から3連続ポールです。
予選 Bドライバー 加藤選手
47はポルシェのカップカーだから、速いですよ。41秒ぐらいで走る車なので。まぁまぁ、向こうは向こうで、我々は去年よりもセッティングを見直してくれて、エンジニアが。予選タイムも、コンディションがいいのもありましたが、去年よりも良かったし、いい予選だったと思います。ただ、あくまで24時間のレースの予選なんて、あんまり関係ないと言えば、関係ないので、しっかりレースに向けたセットは僕の方が確認して、やっていたので、良かったと思います、ちょっと天候が降ったりやんだりのようなので、どうなるかわからないですけど、自分たちのできることをしっかりやって、チェッカー目指したいと思います。
<5/31~6/1 決勝>
心配されていた天候は朝から雨、13:30からスタート進行の中で雷が確認されたこともあり15:00スタートの予定が1時間ディレイ、ゴール時間の日曜15:00は変更ないので23時間レースとなり、Aドライバーの義務走行時間(15%)は3時間27分に短縮されました。
レースは16:00にSC(セーフティーカー)先導で始まりました。5周目にSCが外れると10クラス60台はいよいよレーシングスピードへ、激しい水煙を上げながらプロドライバー同士の競り合いとなりました。#2シンティアム アップル KTMはベストを更新しながらじわじわギャップを広げます。ギャップが19秒ほどになった5時頃には雨があがり路面は乾きはじめました。スタートから1時間30分を過ぎた40周目1回目のピットイン。ようやくドライタイヤに交換しましたがピットアウトした際に滑って他車と接触してしまいペナルティストップ60秒の判定をうけライバルの#47 D'station Porsche 992に先行をゆるしてしまいました。日が暮れたタイミングでドライバーチェンジした3スティント目にも接触があり再びペナルティストップ60秒。まだ序盤と言えるタイミングで約3分のロスを生じさせてしまいましたが残り時間は19時間以上あり十分巻き返しが狙えます。
しかし本当のアンラッキーはこのあとやってきました。20:20頃視界不良によるFCY(フルコースイエロー)中に水温が上昇、132周目に急遽ピットへ車をもどして調査の結果、ベルトトラブルによる電気系の問題でエンジントラブルに発展していた事が判明。エンジンを降ろし現場対応での工夫も探りながらトラブルを解決するまでに約3時間を必用としました。自走でピットまで戻れたのは不幸中の幸いでしたが、おまけとしてFCY中のピットイン違反(FCY中はピットクローズ)で60秒のペナルティストップが課されました。
無事にコースを走り出したのは23時をまわってからでした。ここからの走行は至って順調でしたが、コース上は1時頃のアクシデント(ドライバーは無事)の対応で約一時間の赤旗、さらに今年の富士は雨の影響か夜の霧が多く、視界不良でFCYやSCが多数出て4:45には赤旗となってしまいました。7:30に解除されましたが、結局18:30から5:10までの夜間走行は約1時間が赤旗、約4時間がSCとレーシングスピードでの走行は約5時間半にとどまりました。スピードを取り戻した#2シンティアム アップル KTMは至って順調ノートラブル、短めのスティントで繋ぎながら走行を重ね周回数が伸びていくと70%の規定周回数も余裕でクリアする472周でチェッカーを受けました。ポイント上は2戦分の貯金が効いてチャンピオンシップは首位をキープできそうですが、ライバルのスピードを目の当たりにし、身を引き締めてシリーズ後半戦に挑みます。
決勝 Aドライバー 井田選手
今回もし、トラブルがなければ、まぁまぁいいレースだったかなと思うので、残り3戦、勝つしかないですね。タイミングベルトに何か噛んじゃったのか、それでどうしようもなかったですね、あれは。残念ですよ。ここでいい勝負になっていれば、面白かっただけに、でも残り3戦、デッドヒートじゃないですか。もう3戦中2戦獲った方が勝ちなので。見ている方は面白いかもしれませんが、やっている方はなかなか……。いいペースだっただけに、残念です。
総合優勝は、昨年は惜しくも24時間優勝を逃したST-Xクラス#23 TKRI松永建設AMG GT3が予選4番手からノーミス・ノーペナルティ・ノートラブルを貫き悲願の24時間レース優勝を果たしました。
第3戦応援ありがとうございました。24時間レースはやはり難しいものでした、十分準備対策をしていても想定外のことは起こる物ですが、そこで備えと諦めないハートが貴重なポイントに繋げられたのではないでしょうか。ここから後半3戦(第5戦はST-1クラスはお休み)、まずは第4戦SUGO(7/5~6)にチーム一丸となって望みますので、引き続きの応援宜しくお願いいたします!
公式リザルト
https://supertaikyu.com/race/files/result/2025/2025r3_fin.pdf
公式チャンネル
https://www.youtube.com/@supertaikyutvstaitv5599
チームレポート
https://https://supertaikyu.com/teamrelease/files/ktm_2025_r3.pdf"
