2021 AUTOBACS SUPER GT Round7 「MOTEGI GT 300km RACE」
(2021 SUPER GT第7戦 MOTEGI)

■レース概要
開催場所:ツインリンクもてぎ/開催日:2021年11月6日(土)~11月7日(日)
(6日…晴/ドライ、7日…晴/ドライ)

■オベロン スポンサーチームの結果
・GT500

#17 Astemo NSX-GT予選8位 決勝4位

・GT300
#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT予選3位/決勝1位
#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GT予選16位/決勝16位
#96 K-tunes RC F GT3予選19位/決勝19位

今シーズン2度目となるツインリンクもてぎは、5本のストレートに低速コーナーが接続する基本的にフルブレーキと急加速が繰り返されるサーキットです。フルブレーキングで追い抜きが頻発しそうですが、レーシングカーなど性能の拮抗しているもの同士だと、用意ドンで加速してもスリップストリームを効かせて横に並ぶだけのスピードが乗る前に次のコーナーがやって来てしまいます。バイクだと小さいのでラインの自由度が増え追い抜きも可能ですが、車にはラインを選べるほどコースが広くありません。またラインを外すとタイヤカスのピックアップのリスクもあります。そのためペースの違う車が前にいると数珠つなぎ状態になりやすく、ラップダウンの処理などには慎重かつ大胆な走りが必用になります。車の傾向としてはコーナリングマシンより加速の強いマシンが有利ですが、コーナーを速く立ち上がりストレートにスピードを繋げられればその限りではありません。
一番のパッシングポイントはダウンヒルストレートからの90度コーナーの突っ込みです。しかし混戦となれば色んな場所でチェレンジが繰り返されるのですが、接触やコースアウトのリスクは高くさらにランオフエリアのグラベルも広いのではまってしまうとフルコースイエロー(FCY)やセーフティーカー(SC)が導入される可能性も以外とあるのです。決勝で追い抜きが難しいサーキットとなると予選の順位やチームの戦略やピット作業など総合力の高さも重要と言えるかもしれません。
性能の拮抗しているSUPER GTでは車の仕上がりは勿論重要ですが、それだけでは決まらないのが面白いところです。

11/6 予選
7月に行われた第4戦に引き続き2回目の開催となるもてぎは絶好のモータースポーツ日和。上着を着ていると汗ばむような日和で路面温度は29℃まで上がって来ました。オベロンサポート4チームは全車Q1を突破、シーズンを通して順調に熟成が進んでいるようです。#17 Astemo NSX-GTは前戦から引き続いて好感触、予選用に若干の調整でQ1をトップタイムで通過。ランキングトップがQ1敗退となったのでQ2では一つでも前を目指して攻めましたが結果8位となりました。
#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTはコンディションに合わせるのに苦戦し午前の公式練習で22位、これをうけ大幅にセットアップを変更して望んだQ1を3位Q2も6位とまとめポイント獲得を狙える位置につけました。#96 K-tunes RC F GT3も公式練習でのタイムが伸び悩み様々な事を試しましたが改善せず、走行後に予選ぶつけ本番となる大幅セッティング変更を決断しました。これが功を奏しなんとかQ2に進み12位を獲得しました。#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTは持ち込みのセットアップを微調整の範囲で走り込みQ1を突破しますがQ2前に見つかった電気系のトラブルで出走できず予選16位となりました。
もてぎは抜きにくいサーキットなので予選順位は重要ですが、チーム戦略もあわせた総合力で上位進出を狙います。

11/7 決勝
決勝のおこなわれる快晴の日曜、路面温度はさらにあがり30℃を越えました。スタート前に行われるウォームアップ走行で#17 Astemo NSX-GTが他車に接触されるアクシデントが発生、映像には派手にリヤが破損していましたが幸いにもサスペンション等には影響なくメカニックの迅速な修復でスタートに間に合いました。
決勝は定刻どおりスタート。#17 Astemo NSX-GTはオープニングラップに1台抜くとGT300に追いつきだす9周目にもう1台抜いて6位に進出しますがコース上が混雑している場面でコースアウトや接触の処理などで立て続けにFCYが導入、すぐ解除されますが流れが落ち着きます。
スタート直後はポジションアップのチャンス、オープニングラップに#96 K-tunes RC F GT3は前走車のバトルの隙をついてまとめて2台抜き。6周目に2つポジションを落としましたが上位の脱落もありポジションは11位、さらに前を追い上げたい所ですが中々ペースが上がりません。状態の改善を期待してレース距離の1/3を過ぎたところで早めのピットイン。フルサービスをうけて19位でコースに戻りましたが、残念ながらペースに大幅な変化はありませんでした、終盤ふたたび11位まで戻しますがここからペースがさらに厳しい状況になり、最終的には14位でチェッカーを受けました。今回は少しずつ歯車が噛み合いませんでしたが前回の表彰台の時のような一体感を再現できれば最終戦での活躍が見られそうです。

オープニングラップで割を食ったのは#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT でした。スタート直後加速の良いGT3勢との混戦となりコースからはじき出されてしまい11ポジションダウン、17位でコントロールラインに戻ってくると切り替えて追撃モードに。12周目には15位、19周に14位、レースの中間地点では6位となったところでルーティンのピットイン。フルサービスをうけて16位でコースに戻り全車がピット作業を終えた段階で14位、ポイント圏内まであと4台、41周目に1台パスし47周目に上位がスローダウン、50周目にさらに1台パスして11位、51周目には自己ベストを出して前を追いますが追撃はここまで。2周目以降はベストな闘いができただけにアクシデントが残念でしたが、次回は今シーズン優勝している相性の良い富士なので、ふたたびの熱い走りが期待されます。

前回の第4戦もてぎでは8位入賞している#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTはオープニングラップで1台抜いてまずは15位、ここからコンスタントなペースで周回を重ねると11周目に14位、1/3を過ぎるとピットインする車両が出始め25周目には11位、29周目には8位に進出しレースの折り返し地点でピットに入って19位でコースに復帰すると、程なくして前後をベテランドライバーにはさまれたバトルがはじまりました。これは終盤まで続き最後は16位にポジションを上げた所でチェッカー、入賞はなりませんでしたが内容の濃い一戦となりました。次回の富士はホームコースなので今シーズンの集大成的な走りが楽しみです。

#17 Astemo NSX-GTは他のGT500チームにくらべ遅めのピットイン、7位でコース復帰しますが硬めのタイヤをチョイスしたためウオーミングアップ中に9位までポジションダウンしますがここから猛追。34周目に7位、41周目に6位、48周目にはサイドバイサイドのバトルを制して5位、そのままの勢いを駆って前走車とのギャップを一気に詰めると53周目には4位にポジションアップ、残り5周で7秒差まで詰め寄りますがここまで。4位でチェッカーをうけましたがランキングトップがノーポイントだったためその差を8ポイントに詰め、前回優勝している富士での最終決戦に臨みます。

GT500はレースの中盤以降トップを守った♯12カルソニック IMPUL GT-Rがファイナルラップで失速。#8 ARTA NSX-GTがオートポリスに続いて連勝です。
GT300は前半トップに立った♯55 ARTA NSX GT3を中盤に追い抜いた#21Hitotsuyama Audi R8 LMS後続を振り切り昨年の第6戦以来の優勝を決めました。

第7戦応援ありがとうございました、#17 Astemo NSX-GTはランキングトップにぐっと近づく活躍を見せました。ここまで7戦で7つの優勝チームが出ている混戦のGT300でしのぎを削る#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTも#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTも#96 K-tunes RC F GT3いよいよ最終戦、サクセスウエイトなしのガチンコバトルです。11/27~28の富士スピードウェイでのオベロンサポートの4チームの活躍にご注目ください!

公式リザルト
https://supergt.net/results/index/2021/Round7
#17 Astemo NSX-GT レポート
https://www.real-racing.jp/?p=11877
#96 K-tunes RC F GT3レポート
http://supergt.net/upload/GT2021_%E7%AC%AC7%E6%88%A6_%E6%B1%BA%E5%8B%9D.pdf
#60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTレポート
http://supergt.net/upload/2021_SGT60_Report_Rd.7_MOTEGI_300km_final.pdf
#30 TOYOTA GR SPORT PRIUS PHV apr GTレポート
https://supergt.net/upload/21apr_SGT7%E3%82%82%E3%81%A6%E3%81%8D%E3%82%9930.pdf