2025 AUTOBACS SUPER GT Round5 SUZUKA GT 300km RACE

■レース概要
開催場所:鈴鹿サーキット
開催日:2025年8月23日(土)~24日(日)

■オベロン スポンサーチームの結果
・GT500

#17 Astemo CIVIC TYPE R-GT 予選14位 決勝DNF

・GT300
#96 K-tunes RC F GT3  予選16位 決勝14位
#30 apr GR86 GT  予選24位 決勝DNF
#60 Syntium LMcorsa LC500 GT  予選4位 決勝DQ

ここのところ年2回開催されていた鈴鹿サーキット、今シーズンはこの第5戦の1レースのみ。夏の鈴鹿はとても暑く8月の初旬に行われたバイクの8時間耐久レースでは気温36℃路面温度64℃を記録する場面もありました。8月も後半とはいえ過ごしやすくなるとはとても思えません。実際GTアソシエーションでは来年以降夏の開催について柔軟な対策が必用になってくると考えています。
今シーズン前に東コースの路面全面改修が行われており排水性や平滑性やグリップがあがり、さらに難しくなったとの声もあるようです。
通常フォーマットの300kmレースで、厳しい夏のコンディションの中ではミスやトラブル無く走り切る事が一番の課題です。

<8/23予選>
残り4戦のシーズン後半戦が始まりました。土曜は台風から変化した熱帯低気圧の影響で曇り空からのスタート。公式練習開始時は気温32℃路面温度40℃と控えめな数字。決勝はもっと温度が上がることが想定されていますが、午後の予選と同じタイヤで明日の決勝をスタートしなければならないのでタイヤ選択が悩ましいかも知れません。夏の鈴鹿は初となる#17 Astemo CIVIC TYPE R-GTは持ち込みのセットがコンディションと少しずれていたため走りはじめのフィーリングが良く無さそうでした。スプーンでコーナリング中にコースオフしてしまうなどグリップに問題があるようで、試行錯誤を繰り返しますがなかなか解決策を見いだせない様子。他チームのCIVICでも似たことがあるようで中々手強い問題の様です。フロントもリヤも接地感が薄く午前中のタイムも15番手と出遅れてしまいました。日差しが強くなり路面温度も47℃と上昇してきた予選に向けて変更したセットアップは、フィーリングを改善傾向に進ませましたが走りはじめからの遅れを取り戻すまで至らず、予選順位は14位となりました。予選後は決勝でのリカバリーを狙いチーム内で検証が行われていました。
今シーズンSupraからLC500(HV非搭載)に変更した#60 Syntium LMcorsa LC500 GTはマシンの熟成を進めながらのシーズンですが、5月に行われた鈴鹿公式テストでのフィーリングの良いセットを見つけており、それをベースに走り始めました。実際は5月ほどの感触は得られませんでしたがそれでもタイムは3番手が出ており、自信を持ってセッティングを進めると予選では周りがタイムアップする中でQ1を3番手、Q2でもタイムを更新し予選4位を確定しました。前半戦は苦しい場面もありましたがここにきてようやくタイヤとのマッチングも深まり本領を発揮しだしたのではないでしょうか。
同じくダンロップを履く#96 K-tunes RC F GT3、走り出しからマシンのバランスは良好でしたが、高温為かエンジンのパフォーマンスが芳しくありません。ドライバーからは今シーズ一番エンジンが回っていないとコメントがでるほど。他のRC F GT3でも同様の傾向であるようでこの状況を前提にレースを組み立てる方針へシフトしました。それでも午前のベストタイムは15番手と車のセットアップ自体は良いようで、予選が始まると午前より1秒近くタイムアップしたことでコーナーでのギアが変わってしまい、若干ロスがあってもペースの速いB組で9番手、以外にも今シーズ初のQ1突破。Q2では若干オーバー目に調整してさらにタイムを伸ばし予選は16位、ポイントに手の届く位置からのスタートです。
今季はタイヤのとマッチングを探りながらのレースが続く#30 apr GR86 GTは、前回のダンパーの仕様変更をはじめとする様々なトライを続けた結果バランスの改善を感じることは出来るのですが、中々アンダーステアの特性が変化しない様子。ここ鈴鹿では空力の効くセクター1ではライバルと遜色無いタイムがだせてもそこから先のセクターで失速してしまう。決勝も見越してエクストラハードで臨んだ予選ではQ1突破ラインまで0.3秒足らずに敗退、予選順位は24位となりました。決勝ではさらにトライを続けより多くのデータを持ち帰りたいところです。

<8/24 決勝>
決勝の気温は35℃路面温度52℃、このコンディションの中300km(52周)先のゴールを目指します。
予選後に手を入れた#17 Astemo CIVIC TYPE R-GTは土曜からのポテンシャル改善をウォームアップで確認しており後方からの追い上げを目指します。15時半に綺麗なスタートでレースがはじまりましたが3周目の130Rでコースアウト失速した#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zをシケインでパスして13番手、4周目のセクター1で抜き返されますが、再び130Rでスピードの乗らなかった#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zに#17 Astemo CIVIC TYPE R-GTがシケインでアウト側に並びましたがはじき出されてしまいコースアウト、クラッシュパッドに突っ込んでいきそのままリタイア。#24 リアライズコーポレーション ADVAN Zにはドライブスルーペナルティが課せられました。完走出来ずレース中でのパフォーマンスが確認出来なかったことは残念でした。
その前オープニングラップでもトラブルがありました、ポイントとデータを持ち帰りたい#30 apr GR86 GTはキープポジションでシケインにさしかかったところアウト側から被せ気味にきた後方スタートの#360 RUNUP RIVAUX GT-Rと接触、車に異常を感じたためそのままピットに戻ったところ.外観はダメージも見受けられませんでしたが、フロントの足回りが損傷しておりレース復帰は叶わずリタイアとなりました。その後相手側に黒白旗が提示(危険なドライブ行為・警告)されました。
今季最上位の4番手からスタートした#60 Syntium LMcorsa LC500 GTは前日の好フィーリングのままにペースを築きキープポジション、ファーストスティントは静かな闘いが繰り広げられました。動き始めたのは1/3を迎えた17周目上位でピットインが始まった場面、#60 Syntium LMcorsa LC500 GTは上位では3番目の21周目にピットイン、ミス無く短時間で作業を終え11番手、ピット終了組のトップでコース復帰。決勝の自己ベストを更新するタイムで逃げを打ちます。上位のピットが終わった26周目には事実上のトップが確定です。しかし後方からは2番手を走る#7 CARGUY FERRARI 296 GT3 が迫って来ます、セカンドスティントも10周を過ぎたところでタイムが落ちてくると攻防が厳しくなり34周目、ついにスプーンでトップを明け渡しました。その後は3番手とのギャップをコントロールしながら終盤を走り切り2番手のままチェッカーを受けました。しかしレース後の車検で800g重量が足りず最低重量違反で失格となってしまいました。どこで実際の重量がずれてしまったのか検証が必用です。結果としては何も手にすることは出来ませんでしたが、本来のパフォーマンスを発揮できれば十分優勝を狙えるポテンシャルがあることを証明できた事は大きな収穫でした。
#96 K-tunes RC F GT3はファーストスティントを少し長めの24・25周とし、セカンドスティントの周回数を減らしてタイヤを守り後半も長くハイペースを維持する作戦です。レースがスタートすると順調にレースペースを掴み、ライバルが早めにピットインするのを尻目に自己ベストを記録しますが、実は途中フロントタイヤのパフォーマンスが厳しくなってきてアンダーステアをなだめながらの走りでした。6番手に浮上した24周目に予定通りのピットインし、19番手でコースに復帰し粘り強く前を追いました。34周目に18番手に浮上、前のライバルと互いにタイヤのライフを見極めながらのバトルは38周目に決着し17番手、その後2台タイヤトラブルがあり15番手に浮上したところでチェッカーをうけましたが、#60 Syntium LMcorsa LC500 GTの失格によりリザルトは14位となりました。


GT500は 昨年から続くSupraの連勝を#23 MOTUL AUTECH Zがついにストップ。ピットタイミングで逆転するとそのまま逃げ切り今季初優勝。
GT300 は、今季から参戦の#7CARGUY FERRARI 296 GT3が予選2位から追い上げ逆転の初優勝、途中から無線トラブルでピットとのコミュニケーションが取れない中で無事に走り切りました。

第5戦の応援ありがとうございました!久しぶりのレギュラーフォーマットのレースでしたがいかがでしたか?オベロンのサポートする各チームそれぞれ課題を抱える中でベストを探りながらの闘いは残念な結果もありましたが、これを次に繋げることが強さになっていくんだろうなと思います。次回のSUGO 9/20~21でどんなレースを見せてくれるのか楽しみです。皆様も引き続き応援ヨロシクお願いいたします。

公式リザルト
公式リザルト GT500
https://supergt.net/result?series=2025>_class=gt500&race_num=4&round=Round5
公式リザルト GT300
https://supergt.net/result?series=2025>_class=gt300&race_num=4&round=Round5
#17 Astemo CIVIC TYPE R-GT レポート
https://www.real-racing.jp/?p=14784
#96 K-tunes RC F GT3レポート
https://k-tunes.com/sokuho/shingle0010/
#60 Syntium LMcorsa LC500 GTレポート
https://www.as-web.jp/supergt/1244117
#30 apr GR86 GT
https://supergt.net/wp-content/uploads/2025/08/30_rd5_SUZUKA_rep.pdf