ENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE
第7戦 S耐ファイナル 富士4時間レース with フジニックフェス

■レース概要
開催場所:富士スピードウェイ
開催日:2023年11月11日(土)~12(日)

■オベロン スポンサーチームの結果
・ST-1

#2シンティアム アップル KTM予選2位 決勝2位

ついに最終戦を迎えたスーパー耐久シリーズ2023、オベロンがサポートする#2シンティアム アップル KTMは完走さえすれば自力チャンピオンが確定する状況です。しかし昨年他のクラスで同じ状況のマシンがトラブルでチャンピオンを逃していた事は記憶に新しい所であり、今シーズンから最終戦はボーナスポイントがつくため、#2シンティアム アップル KTMも完走出来ずノーポイントになると逆転されてしまいます。今回は全クラス開催のため台数も多く接触等も気を付けなければならず気を引き締めて臨まなければなりません。
24時間レース以来の富士ですが、今回は3回のドライバー交代を含むピットストップと、Aドライバーは60分以上の走行が義務づけられています。ちなみに今回のウエイトハンデは50kg、X-BOW GTXの今シーズンの最低重量1,280kgに加えられます。
#2シンティアム アップル KTMの使用するX-BOW GTXはカーボンを多用したボディやプロトタイプカーのような低くワイドな外観が目を引きますが、市販車をベースに戦うST-1クラスを走っていることから想像されるようにレーシングカーというよりは中身はずっとロードカーよりのクルマであるとのこと。パワーのあるAUDIの5気筒エンジンもマスの集中とは逆行する様にバルクヘッドよりはるか後方で高い位置に搭載していたり、車高もレーシングマシンの様には下げられずキャンバーもあまり付けられません。純レーシングカーのような効率を追及したクルマとは作りは違いますが、軽量ハイパワーながらロードカー的な穏やかなキャラクターは耐久レースに向いていると言えそうです。

<11/11 予選>
今回ライバルの#47 D'station Vantage GT8R はドライバーラインナップを変更しAドライバー(ジェントルマンドライバー枠)もプロを登録した2名体制になりました、規定により決勝では90秒のピットストップが課せられますが予選を含め手強い戦略です、一方の#2シンティアム アップル KTMはいままでどおりのメンバーで自分達のレースを戦います。
気温15℃と肌寒く土曜は曇りの予報でしたが、降ったり止んだりが続くはっきりしない空模様で前日から濡れている路面が中々乾ききりません。ウエット宣言がだされたAドライバー予選はST-1クラスが走るころにはすこしずつ雨脚の強くなる難しいコンディション、こういった場面ではプロが走るライバルは強く2秒ほどのギャップをつけられました、さらにBドライバー予選のでも先行を許し今季初の予選2位。さらに予選のタイミングによる若干コンディションの違いか他のクラスがライバルとの間に5台入ってしまい決勝の序盤が難しくなりそうです。

<11/12 決勝>
昨日から変わらず肌寒い曇り空ですがドライでの滑翔レー数となりました。スタートするとやはり#2シンティアム アップル KTMが他クラスの車両をパスして、ライバルの後方のポジションに付けるまで8周を要してしまい、その間にギャップが広がっていましたが低い路面温度に苦労しながらもペースを作り食いついていきます。31周目#47 D'station Vantage GT8Rが90秒のピットストップを消化している間に#2シンティアム アップル KTMがトップ浮上し、Aドライバーの走行時間クリアーした35周目に1回目のピットイン。ドライバー交代した後トップのままコース復帰。2位を走るライバルも近いタイミングで2度目のピットインとドライバー交代を終えておりコース上での差は1分40秒ほど。互角のラップタイムの応酬を繰り広げながら約1時間の走行を終えた69周目2度目のドライバー交代、トップのままコースにもどりますが今度はじわじわライバルとの差が縮まってきました。どうやらパワーが落ちてきている様で低い路面温度も相まってペースが苦しい模様。粘りましたが83周目ついに2位にポジションダウン。
残り1時間となった94周目最後のドライバー交代を終え逆転を目指してコース復帰しますがドライバーから「ブーストが上がらない」との連絡が…。すかざず緊急ピットイン、開幕戦のトラブルが一瞬頭をよぎります。トラブルの内容によってはこのままコースに復帰できずチャンピオンシップを奪われてしまうピンチ。果たして、チェックの結果はインタークーラートラブルと判明。完全修復は難しいですが走行するだけなら持たせられると判断。幸い規定周回数はクリアーしているのでチェッカーさえ受ければ完走となることが分かりました。残り10分になったところでチェッカーを受けるためにコース復帰、タービンが回らないのでスロー走行ですが何とか無事にゴールまでマシンを運び完走。最後の最後に冷や汗をかきましたが最終戦を2位で終え、無事にチャンピオンシップの3連覇を決めました 総合優勝は、予選3番手のST-Xクラス#31DENSO LEXUS RC F GT3。中盤から#1HELM MOTORSPORTS GTR GT3とのマッチレースをなりましたが112周目にトップに立つと#31DENSO LEXUS RC F GT3が逃げ切り今季2勝目を決めました。

今シーズンも応援ありがとうございました。開幕後にタイヤサプライヤーが変わるという緊急事態をもありましたが、#2シンティアム アップル KTMは無事にシリーズ3連覇を決めることができました。今シーズンはトラブルに始まりトラブルに終わりましたが、それでも全戦でポイントすることが出来ました。これは年々総合力を積み上げてきた結果ではないかと思うと共に、毎レースいただく応援に背中を押していただいたからとも思います。
身近なクルマからレーシングカーまでが一緒に走り、クルマ好きでもレースを観たことのないひとでも楽しめるスーパー耐久シリーズへ、またオベロンとともにチャレンジするチームへの引き続きのご注目と応援をよろしくお願いいたします!


公式リザルト
https://supertaikyu.com/race/files/result/2023/2023r7_fina.pdf
公式チャンネル
https://www.youtube.com/watch?v=YqVhuFpL5Xo&t=19559s

チームレポート
https://www.as-web.jp/domestic/1016166

ST-1決勝(Rd-7FUJI)

PosNoTeamCar NameDriverLapTotal Time
147D'station RacingD'station Vantage GT8R織戸学/谷口信輝1284:02’15.884
22Ksフロンティア KTMカーズシンティアム アップル KTM井田太陽/加藤寛規/高橋一穂/吉本大樹1034:01’30.315